脳卒中雑記帳
母のこと
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母のこと2009年6月17日、19:59:52
母のことは前項「退院後の人生を展望して」で触れたが、
母が脳梗塞で入院したのが平成17年2月である。
実に清貧に静かに生きてきた何よりも子供思いの母親だった。
リハビリ入院時に母と瓜二つのご老人を見つけ、不覚にも涙をこぼしてしまった。
早速そのことを長男にメールで報じたが、
ばあちゃん子であった長男からは次のような返信があった。

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ばあちゃんがああなってから
最初の頃は
ばあちゃんが庭で靴で砂利の上をあるく音、帰宅時に鞄から出していた鈴付きの 玄関の鍵を出す音、の幻聴がひどかった
夢で庭の草引きをしているばあちゃん、昼御飯なにが食べたいと言うばあちゃん がよく出てきました。
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肉親と言う絆のなんと重く強いことよ。



さて私は親不孝者である。 母が入院してから毎日病院に立ち寄るのが日課であったが、
母の可愛そうな姿を見るに忍びなくなり私自身が倒れる直前には足が遠のいていた。
倒れたあの日酒なんか飲まずに母の元に訪れていたらと悔やまれてならない。
自業自得である。
母は毎日来る息子の私を待っていたはずだ。 「かあちゃん。ごめんよ。」

こんな身体になってから母の姿を久しく見ていない。
「かあちゃん。ごめんよ。」

私は幼いときから母の内職のミシン部屋にいるのが好きだった甘えん坊である。